優秀な人材を採用するために

 優秀な人材は中々採用することが出来ません。競争率が高く、他業種からの転職も珍しくありません。ですから中小企業がそうした人材を得るためには、訴求力のある求人広告を出す以外に道はないのです。優秀な人材が揃っている会社は、たとえ中小企業であっても業績を伸ばし続けます。そのことを採用担当者は留意し、振り向いてもらえるような広告を作成する必要があります。多くの採用担当者は、手間を掛けた割には優秀な人材が集まらなかったと述べますが、手間の掛け方が誤っていることに気付かなければなりません。ところでその「誤り」の責は採用担当者のみが負うべきものではなく、実は広告業界全体の問題が絡んでいます。

 求人広告業界は分業化され、サイトの運営会社は特定領域に特化したサービスを提供する傾向にあります。つまり「教育業界、建設業界に強い」などといった謳い文句を掲げるわけです。しかしこの現況は採用担当者を困らせます。どの広告業者に頼めばよいのか分からないからです。広告料の相場も判然としませんし、業種や職種が複数にのぼる広告を出すにはどうすれば良いのかも分かりません。一方、優秀な人材は業種を問わずに応募するため、複数のサイトを利用することになります。そうなると結果的に一つのサイトを閲覧する時間が短くなり、広告主である採用担当者のニーズからかけ離れた実態となってしまうのです。

 優秀な人を2人雇い入れたいのであれば、8人の応募者が必要だと考えて下さい。つまり採用予定人数の4倍の応募者を確保しなければならないのです。この結論はいい加減なものではなく、確かな論理に基づいています。応募者の半分は志望動機を持ち合わせていないことが多く、事実上残りの半分から選びます。さらに能力や年齢で振り落していくと、最終的に4分の1が残るのです。

中途採用と新卒採用との区分

 同じ求人広告でも、新卒採用を念頭に置いたものは、中途採用向けのそれとは大きく異なります。応募者が社会人としての経験を有していないことを前提にしているため、具体的なスキル、能力を要求することはありません。ですから大学新卒者の夢を膨らませるような広告が一般的です。中小企業の採用担当者の中には、こうした区分、すなわち中途採用と新卒採用との違いを、きちんと踏まえていない人が見受けられます。そのような人に限って、両者に呼びかけるような求人広告を作成してしまい、失敗するのです。

 両者は選考プロセスにも様々な違いがあります。まず期間ですが、中途採用は短期に終わることが多く、新卒採用は相対的に時間が掛かります。中途採用の多くは広告を作成してから応募の受付が始まり、選考試験・面接を経て入社に至ります。この全プロセスを数か月で済ませるところがほとんどです。それに対して新卒採用の場合、広告掲載日が就職解禁日に当たります。その後、エントリー期間、説明会の開催、選考試験・面接、内定といったプロセスがあり、晴れて採用に至ります。ですから就職解禁日を基に計算すると、少なくとも半年は採用活動に従事しなければなりません。しかも最近はインターンシップを設けているところも多く、採用担当者の従事する期間は長大なものとなります。

 いずれの採用形態においても、優秀な人材を欲する点は一貫しています。能力別に社員を見ると、創造力があり、会社を活性化する人材、相応の仕事はこなせる人材、プロジェクト進行を妨げる人材の3タイプに分けられるのが一般的ですが、最初に挙げた人材を確保することは困難です。

求人サイトの費用の方式

 費用がいくらかかるのかも求人サイトによって異なりますし、いくつか種類があります。当然、自分の企業に適している費用方式を選ぶことが重要ですので、ここでしっかり見ていきましょう。

 まず一番ポピュラーな費用の方式が、求人情報をどのくらいの期間載せていたかで金額が決定するものとなります。例えば、○週間載せていたから△万円かかるといった感じです。この方式は、応募人数や採用者数などはかかる金額に一切関係ないので、新入社員を毎年安定して大人数とれるような企業がこの費用方式を有効活用できるでしょう。しかし、逆に言えば、応募も面接も誰も来なかった、情報を掲載した意味がなかったということが起こってしまった場合でも費用はかかるので注意が必要です。

 もう一つの方式は、その求人情報を見て応募した・採用された人数に比例して費用が増えていく方式となります。こちらは、1つめの料金方式とは異なり、応募・採用がない限り料金を支払う必要がありません。そのため、安定した新入社員の数を確保できないと思われる企業はこちらの方式が適していることがあります。反対に、応募・採用者数が多くなればなるほどどんどん費用がかさんでいくので、気をつけなければなりません。

 では、応募者数を基準にするのか、採用者数を基準にした方がいいのかという話になると思います。この2つを企業、仕事で分けるなら、誰でもできるような簡単な仕事、つまり応募者のほとんどを採用できるものに関しては応募者基準で、人によってはかなり困難な仕事、もしくは最初から少人数の採用を目的としている仕事に関しては採用者数基準が良いでしょう。

他者からの紹介を介した求人方法

 求人というよりも、ほとんど採用方法と言ってしまって良いかもしれませんが、知り合いから、こういう人材がいまフリーなのだけれどどうか、といった形で人材が紹介される場合があります。知り合いからの紹介ということになると、人材の信頼度は一般の就職希望者よりも高いということが多いです。しかし、実際にその企業でやっている採用の過程を経ない採用のことが多いですし、内部の社員からコネを使ったと思われたり、自分たちの企業とは合わない能力の持ち主だったりすることもあるので、注意が必要になります。

 また、紹介という形ですと、人材紹介事業を営んでいる企業を利用するという方法があります。人材紹介事業企業を経由して、自分たちの企業が求めている人材の条件に合うような人をリストアップ、チョイスしてくれるので、会社が求めていた通りの能力で高水準な人材を採用できることも多いです。そして、普通の採用でかかる応募や面接などの費用や手間を省くことができるのも利点です。ただし、これは利点でもありますが同時に欠点でもあります。なぜなら、今後の求人、採用の方法を考える際の役には立ちにくいからです。そのため、今後も求人を行い、採用をしていくと考えている新規の企業はあまり適している方法とはいえないかもしれません。この方法が適している企業というのは、こういう仕事ができる人材が一人でもいたら、と考えている企業です。ピンポイントでその仕事に合った人材を、紹介企業が選んでくれるので確実性が高いといえます。

中小企業に就職する利点について

中小企業が求人募集をする際、まず、知名度で大企業に後れを取ってしまいます。しかし、大企業狙いの学生や転職を考えている人でも、しっかりとしたところで働きたい、自分の興味のある分野で働きたいと、企業名のみにこだわらず、業務内容や待遇に目を向ける人々もいるのが事実です。そのような人々に、いかに自身の企業の良いところをアピールできるか、大企業に負けていないという中小企業のこだわりや、評価制度の面の説明ができるかで、その中小企業に目を向けてくれる人数は大きく変わるでしょう。

中小企業の魅力として、企業から代々と受け継がれてきている会社の信念であったり、家族経営の企業は自分が何代目の社長であって、その社長の父親、前社長の際はこのような苦労があって等、会社の歴史を事細かく説明することができるところにあると思います。

大企業では、急な人事異動や、離職率の増加により社員の入れ替わりが激しかったりで、昔のその企業を知っている人はだんだんと会社から少なくなってくるという現象があります。また、社員同士ライバル心があり、前社長を超えようという考えや、やり方を180度変えようなど、会社の方向性がころころ変わることもしばしばで、社員はその度に振り回されることもあるでしょう。

今まで、Aという信念を持ってプロジェクトに取り組んできたのに、明日からBというものを目標にして働かなければならない。そういうこともよくあることです。

しかし、中小企業は企業理念というものが代々はっきりと決まっていることが多いですし、新しいことへ挑戦する際も社員の意見を尊重してくれる会社が多いと見受けられます。なぜなら、企業にとって社員は財産だからです。大企業は離職者が増えても求人広告を出せば、新しい優秀な人材が集まりやすいですが、中小企業は先述してきた通り採用に苦労しています。今いる社員を大切に考えてくれやすいのは中小企業であると考えて良いでしょう。

学生の就職への趣向と採用スケジュール

新卒の学生たちは、どのような就職を目指しているのでしょうか。

やはり、多くの学生が就職先として第一にやはり大手企業を目指します。大手企業には見向きもせず、最初から中堅・中小企業に就職したいという学生は全体の1割にすぎないのではないでしょうか。中堅・中小企業にとっては、厳しい現実です。

しかしこの1割の学生と重なってしまうことも多いのですが、自分自身の趣味・曙好にこだわって就職を探すという部類の学生もいます。ゲームが好きだからゲーム会社に就職してゲームに関わる仕事がしたい、ベンチャー企業を目指したいなど、今後、企業のあり方や社会の構造が変化するにともなって、こうした「大企業に就職する」以外にも選択肢が増える可能性もあります。

新卒採用のスケジューリングとして、解禁日はその年度によって異なるものですが、インターネットにて情報が解禁となり、学生が一斉にエントリーをします。次に様々な形で会社説明会が開催されますので、学生は説明会に参加します。続いて、就職試験、面接が行われます。

そして内定となりますが、早い場合では、説明会後、約1ヵ月ほどで内定が出されることもあります。平均的には、解禁後3カ月程度でほぼ内定が出尽くすというイメージです。さらに近年では解禁に先駆けて、3年生の夏休み、冬休みを利用して、インター ンシップを行う企業が増加してきました。就職活動解禁日の前に行われる活動ですので、表向きには企業側は、インターンシップが採用には直結しないと広報しますが、学生側にもある程度の暗黙の了解として、採用に影響があるだろうという認識があるようです。

こうした動きも考慮して、新卒採用のスケジューリングを行う必要があるでしょう。企業によっては、その企業や業界で働くためのビジネスコースを開講して受講生を集め、企業について学びながら短期インターンから、長期インターン、イベントごとの単発現場稼働などを通して、学生と交流を持つ機会を増やしている企業もあります。

新卒採用にて学生に分かりやすく自社をアピールする方法

新卒採用にて最も主流なのがインターネットの2大就職サイトですが、そのサイトへの上手な書き方を考えていきましょう。

第一に、学生にわかる言葉で書くことが大切です。現状多くの企業がプロフェッショナルな言葉や専門用語で書いてしまっており、伝えたいことが学生にきちんと伝わっていない可能性があります。企業目線で考えると、難しい文書でもそのくらいの文章が理解できないような人材は要らないという理論に陥りがちですが、そこが重大な盲点なのです。

どれほど素晴らしい内容で、メッセージに熱い情熱を込めても、読んでもらえなければそこで終わりです。まずは興味をもってもらうことが重要ですから、企業側ではなく相手側の目線に立つことが大切です。企業のみなさんが思っているよりも社会人と学生の違いは大きいのです。

学生は、世にでて働いたこともないですし、挨拶の仕方、メールの書き方等社会人にとっては当たり前のことも経験しておりません。企業向けの文章に触れる機会も少ないですし、企業側が当たり前と思っていることのほとんどが学生にとって当たり前でないということを念頭に置いて考えてみましょう。

具体的な方法としては、まず文章を作り、そこからどんどん簡単な言葉に直していくとやりやすいでしょう。 たとえば、「発展し続ける企業」←「成長しつづける会社」といったイメージです。

社会人にとっては大した違いは感じられないかもしれませんが、「発展」という言葉を理解しづらい学生がいるのです。 このように、キャッチコピーから職種、給与額の書き方など細部に至るまで、学生にとってわかりやすい表現を心がける必要があります。とにかく「優しい言葉」というのを意識することが大切です。

広告の内容をどうするのか

求人広告を何に出すか、いつ出すか、ということは大事なことであるが、企業では会社の業務内容や、欲しい人材に関する情報をまとめ、広告の個性やデザイン、センスを考え、広告をつくることに興味を示す。しかし、何に出すか、いつ出すか、どう出すかということこそが最も大事なのである。どう出すかについてのポイントは、広告スペースの大きさと広告の価格は連動している、ということだ。同じ媒体ならば、スペースが大きくなるほど高額になり、小さいスペースになるほど低額になる。企業にとって、広告をどの大きさで出すのか、大きくて目を奪うものにするのか、小さくてもインパクトのある内容にして人目を引くのか、が重要になってくる。求人広告は、金額はもちろん、広告のデザインやコピーなど、複合的に考えなければならない。

例えば、釣りで考えてみよう。まず釣り場を探す、そして釣りに行く日を選ぶ、という前準備を済ませておく。そして、最終段階として,どう釣るのかを考える。釣りというのは、釣りたい魚によって、仕掛けや餌が違う。釣り竿やリール、餌も生き餌にするのかルアーを使うかなど、選択肢が無数にある組合わせから選び、釣果へとつなげるのだ。 漁場を前に釣り人は、いろいろな作戦を考えることに、わくわくするだろう。釣りたい魚に対して釣り方は無数にある。

求人広告も同じで、企業の数だけ、求める人材の数だけ、求人広告の出し方がある。だから、ここでは、その詳細を一つひとつ説明することはできないが、その中でも多少なりとも効果ある求人広告とはどんなものかという、ニュアンスをつかむことが大切である。その方法として、今まで出されてきた多くの広告を十分に確認して、その中から、自社にあった広告を基に自社の求人広告をつくるということも考えられる。